金縛りにあって毛布が上半身にかかってないときが一番怖い。モテない大学生ですけど何か?

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僕は for が好きだ。

今でも、そしてこれからも。

 

 

forと初めて出会ったのは僕がこの大学に入学して数週間後のこと。

プログラミングの勉強を始めたばかりで右も左もわからない中、彼女は突然僕の前に現れた。

 

 

その日の授業、僕はプログラミングの教科書を忘れた。

授業開始ギリギリに大学についた僕は、講義室の一番後ろの席に座った。

 

授業は教室前方の黒板に映し出されるスライドを軸に進められる。

目が悪く教科書も持っていない僕は教授の話を聞くしかなかった。

 

 

どうやら今日の授業ではプログラミングにおける3大制御の1つ、

「反復処理」について学ぶらしい。

 

 

「 私たち人間も日常生活のなかで、ある意味では繰り返しの処理を行っているよね?

例えば、朝起きて歯を磨く、服を着替える、朝食を済ます、大学へ行って授業を受ける。

その後はサークルに行く人もいればバイトに行く人もいる。

家に帰ったら各々好きなように時間を過ごし、明日に備えて眠りにつく。

それの繰り返し。

C++ ではこうした処理を繰り返し文と呼ばれる構文によって実現しているんだ。

繰り返し文にはいくつか種類があるが、今日は最も基本的なフォー文について学んでいくよ。

それではまず、教科書 ……………………

 

 

 

フォー文?

教授は確かに今フォー文と言っていた。

 

聞いたこともない言葉からその字面を想像することはできなかった。

「フォー」?

「フォー」は何ができるのだろう?

 

 

 

「とりあえず、フォー文を使って端末に簡単な文字列を表示させてみるね。」

教授はそう言うとプログラムを書いて実行して見せた。

 

 

 

 

Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!
Hello World !!

 

 

はっ。

僕はあっけにとられた。

 

彼女はたった数ミリ秒で世界に10回も挨拶をした。

 

たった1行という洗練されたその姿からは想像もつかない力強さがあった。

礼儀正しくも活気ある彼女の天真爛漫な様子はとても魅力的で輝いて見えた。

 

 

 

 

彼女は for というらしい。

彼女を好きになるのに1クロックも必要なかった。

 

 

若気の至り。

その日僕は思い切って彼女に告白した。

彼女の答えは意外にも「Yes」。

 

 

 

次の日は土曜日。

僕は早速彼女をデートに誘った。

本当はTDL へ行きたかったが、まずは近くの IDE で遊ぶことにした。

 

 

 

 

彼女は絵を描くのが得意だった。

僕は彼女と色々なスケッチを描いた。

 

puzzleLD

 

puzzleLU

 

puzzleRD

 

puzzleRU

 

 

また別の日には2人で数字入りのお洒落なショートケーキを作った。

どれも美味しかった。

彼女も喜んでいたし、頑張って作った甲斐があった。

 

numDownL

 

numUpL

 

numDownR

 

numUpR

 

 

 

 

 

 

ある日、僕は初めて for とケンカした。

 

彼女は僕が言っていることをどうしても理解してくれなかった。

 

彼女は冷たかった。

 

 

 

僕は単純にこんな絵が描きたかった。

numSquare

 

でもその日の for はいつもの素直な for じゃなかった。

 

 

その日以降、僕はしばらく for と口をきかなかった。

距離を置いて顔も合わせなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌週のプログラミングの授業。

僕はそこで while と出会った。

 

while は純粋無垢な女の子だった。

悪く言えば単純でお人好し。

周りに流されがちで、見ていて危なっかしさを感じることもあった。

 

ただ、彼女には真心があった。

while ( true ) { }

 

いつも僕の課題が終わるまでずっと付きあってくれた。

辛いとき while がそばにいてくれたおかげで、たくさんの問題が解決できた。

 

僕は少しずつ while に惹かれていった。

徐々に徐々に。

 

 

 

 

 

 

 

 

だけどある日、僕は見てしまった。

 

while には do という男がいた。

do と仲睦まじく歩く while は、僕の知らない「女」の顔をしていた。

 

 

2人は互いに愛を深め合っているようだった。

do { i++; } while ( ! dead ) ;

生涯の愛を。

 

 

 

 

女には普段見せない顔がある。

 

 

 

 

 

 

その日は雨だった。

 

傘は持っていなかった。

 

たまにはずぶ濡れになってみるのも悪くない。

 

 

 

 

 

僕は帰路に着いた。

口笛でも吹きながら、ゆっくりと。

 

 

 

 

 

次第に雨脚は強くなっていった。

辺りもいつの間にか薄暗くなっていた。

 

 

 

家まで残り数十メートル。

 

街灯の下。

そこに for は立っていた。

 

 

for は全身ずぶ濡れだった。

僕の帰りをずっと待っていたようだ。

 

 

for は何も言わない。

ただずっとそこに立っている。

 

for ( ; ; )

彼女の目にも雨粒がついていた。

 

 

sleep( 30 );

しばらくの間、僕らは黙ってただそこに立っていた。

 

 

 

僕は何も言わず彼女の手を引いて家に連れて行った。

 

 

ひとまずシャワーを浴びた。

冷えた身体を暖め、風呂を出てからココアを入れた。

彼女には僕の服を着せた。

 

 

sleep( 20 );

静かな時が流れた。

 

 

 

僕は唐突に絵を描き始めた。

「あのとき」描けなかったあの絵を。

 

 

しばらくすると彼女は僕が絵を描くのを手伝い始めた。

 

 

なぜだか今日はスラスラ描ける。

頭の中にイメージが思い浮かぶ。

 

数分もしないうちに絵は完成した。

numSquare

 

 

間違っていたのは僕だった。

僕が for を理解していなかった。

 

 

僕は彼女に謝った。

 

 

彼女は優しかった。

こんな僕を許してくれた。

 

 

 

僕は for の頭を撫で、ぎゅっと抱きしめた。

 

 

 

for の顔にそっと顔を近づけ、for が目を閉じると

 

 

 

 

 

 

僕はそっとキ….

ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI ZIRI !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

???????????????

 

 

朝だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁっぁぁぁぁっぁあ!!!!!!!!!!

 

 

僕は目を覚ました。

時刻は午前8時ちょうど。

今日はプログラミングの期末試験。

 

夢って大体いいところで目が覚める。

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ABOUT ME

yuk!

国立大学情報学科に通う大学生です。天然パーマと戦いながらすーぱーエンジニアを目指し技術とセンスを磨いています。 室内に引きこもりがちでヘビメタと猫と甘いものが救いのキーボードカチャカチャ生活ですが、最近はブログで文章を書くことが楽しいです。モットーは「 Who dares wins. = 人生是一箇,活殺全在我。」好きな言葉は「マジ卍」。